6/26に日本版がリリースされたペルソナ5 ザ・ファントムX。
配信から2週間、7/10に最初のアップデートが行われて、メインストーリーの2章の完結までの実装が終わりました。
今回はそのメインストーリー2章までクリアしたのでここまでの感想を書いていきます。
ソシャゲだけど大丈夫?
今の所大丈夫だと思います。
しっかりとペルソナしてます。
もちろんソシャゲとコンシューマなので違いは所々にありますが、P5を再現、再構築されていると思います。
ゲームの仕様は?
UIなどはP5のアセットから流用されていて原作を踏襲しているのがよくわかります。
ソシャゲ要素に関連している部分のシステム周りは原神などの大陸発のゲームとほぼ同じです。
600円の月パスに加えてシーズンパスを課金で上位報酬を解放、キャラクターの育成要素に至るまでホヨバース系列とほぼ同じです。
戦闘
戦闘システムは原作準拠の1moreバトルになっています。
異なっているのは1moreの際にはバトンタッチでそのキャラに設定された属性でしか追撃できない点です。
ソシャゲにするにあたってバトルを一部簡略化した結果だと思います。
他の異なる点としてはスキルとして使用できるペルソナのアクションは3つまでになっています。
これもソシャゲにするにあたっての変更点だと思われます。
3つしかアクションがないので、あれもやりつつこれもやるみたいなキャラクターはほぼいないです。
キャラクターについて
まず主人公は最大3体のペルソナを装備して戦闘中に切り替えて使うことができます。
これはペルソナの歴代主人公と同じようにワイルドの能力を持っているからです。
シリーズ全体を見ると3体は結構控えめな数だと思いますが、各キャラが自分の属性一片堂になっているので、複数属性の主人公は大切です。
またシリーズでは特殊な合体をしない限り初期ペルソナはすぐに使わなくなってしまいますが、今作の主人公の初期ペルソナは専用の素材が用意されているのでレベルの上限が開放されてずっと使い続けることができます。
仲間のペルソナ使いは基本的に契約(ガチャ)からの入手となります。
メインストーリーで仲間になる星4キャラクターはストリーリーの進行で自動的に入手となります。
仕方ない事ですが、ストーリー進行上まだ登場していなくても契約から出ればパーティに入れて使うことができます。
仲間にはそれぞれこなせる役割がロールとして決められています。
パーティ内の役割を明言していることに加えてアップデートで追加されたコンテンツ含めて、ほぼ崩壊スターレイルと同じです。
ストーリーについて
現在2章まで実装されています。
P5の新作みたいな立ち位置のゲームですが、世界観的には並行世界的な感じになっています。
現状2つのパレスについては、原作の鴨志田と斑目と対応していてかつ少しスケールダウンしたようなものだと感じています。
鴨志田がメダリストだったのに対して、木内はもとプロ選手。
斑目が世間的に認められている芸術家なのに対して、宮沢はグルメ評論の配信者。
原作P5をプレイ済みだとパレスの主人同士の共通点や差異などがよくわかりました。
パレスについて
パレスは原作と比較すると非常に広いです。
これは制限時間を設けて攻略の計画をしっかり立てて進ませたいコンシューマと、アップデートによってシナリオが随時追加されるソシャゲの差が大きく出ている部分だと思います。
おそらく目的地だけを目指して進んだ場合は原作と同じくらいの道程になっていると思われます。
ただソシャゲであることもあって、直行では育成に割くためのリソースが足りなくなるため基本的には回れるところを全てまわっていくのが吉だと思われます。
公式の放送で出た話として、大陸版と比較してマップの寄り道部分の宝箱に報酬を散りばめているとのことです。
そもそもRPGやってたらまずはハズレの道見てから本筋を進みたいので、脇道に宝箱が配置されているのは良いことです。
登場人物について
主人公含む怪盗団のメンバーは原作P5の心の怪盗団のメンバーと対応している部分が多いです。
主人公のワンダーは歴代主人公の中でも恵まれた生活をしているので、ジョーカーとの対応はワイルドの力を持っているくらいしかないかもしれません。
また、ワンダーはペルソナとは別に未来視のような力を発揮している描写があります。
パレスの主人を止めなかった場合の最悪の未来が見えているような描写と、もっと先の未来らしき仲間が消えてしまうシーンを見ています。
ルフェルは言うまでもなくモルガナと同じ正体不明の動物で、記憶がない点も同じです。
素羽は竜司と杏の2人に対応しています。
竜司と同じく第一パレスの主人が原因でスポーツをやめていて、杏と同じく親友が第一パレスの主人が原因で怪我をしています。
駿は佑介に対応していると思われます。
第二パレスの主人と師弟関係ではないので微妙に異なっていますが、感性がずれてそうなのはそれっぽいです。
見た目が不良っぽいので竜司の要素も駿に入っている気もします。
今後もストーリー上で仲間になっていくキャラクターについては原作P5の心の怪盗団のメンバーに対応した人物が登場すると思われます。
そうすると駿が佑介と書きましたが、PV等で動物の仮面を被った女性が登場しているのでそちらが佑介と対応している感じになるかもしれません。
全体を通しての感想
ゲームとしての完成度はかなり高いです。
パレスも広く作られていることでやることが何もないと言う状態に陥りにくくなっています。
また現実世界で使用するお金とキャラクター強化などで使うお金に相当するものを別物にしているのは良かったと思います。
ただ問題としてキャラクターの育成がソシャゲなので、敵と戦ってもレベルが上がるわけではないということです。
問題点
上記のように敵と戦ったからといってレベルが上がるわけではありません。
厳密には主人公の経験値はわずかながらもらえたりしますが、その辺の敵と闘いまくっていればレベルが上がるという訳ではありません。
最初の方にホヨバ系列のゲームとシステムが同じだと書きましたが、まさにその通りでソシャゲの最終的なメインコンテンツとなるスタミナ消費周回が全く同じです。
これの問題点はかなり多くのスタミナ消費コンテンツがあることです。
経験値アイテムはキャラクターと武器に加えてペルソナの経験値アイテムも別であります。
レベル上限を上げるための素材もキャラクターと武器は別ですし、スキルのレベル上げ用アイテムもあります。
原神の聖遺物に相当する啓示まであります。
更に原神等にはないものとしてペルソナもいくつかはスタミナ消費によって獲得していく必要があります。
かなりの数があるにも関わらずスタミナは240が上限となっています。
これは圧倒的に足りません。
キャラクターの経験値は正直に言えばそこまで足りなくなるものではありませんが、これらのスタミナ消費コンテンツをクリアすることで、主人公の経験値も獲得することができます。
ミッションのクリア報酬などでも主人公の経験値は入っていきますが、最終的にはここで経験値を稼いでいくことなります。
ただ240というスタミナは主人公のレベルアップに対して必要な経験値を獲得するには少なすぎます。
少し偉い部分としてはクリア時のリザルトで何回分の報酬を得るのか決めることができます。
ただこの半分スキップみたいな機能があることによってスタミナの少なさが強調されている気もします。
なんでこんなに主人公の経験値が貰えないのが問題なのかというとレベル30の壁があるからです。
レベル30の壁について
キウチパレスにおいて先に進むためには主人公のレベルが30以上にならないといけないという場面が出てきます。
このレベル30というのがかなり問題で、おおよそそこに辿り着くまでの探索を全てこなし、できるコンテンツを全てこなしたとしてもおそらく28くらいまでしか主人公のレベルが上がりません。
序盤の方はバンバンレベルが上がっていきます。
これはストーリーが進むことでもらえる報酬や、ルフェルのビジネスプランなどで主人公の経験値がどんどん入ってくるからです。
でもそのレベル30が必要になる場面では、その現状においてクリアできるものをほぼほぼクリアしてしまっているのでもう経験値をまとめて入手するのが難しくなっています。
そうすると主人公の経験値を得るのは前述の通りスタミナを消費するコンテンツを周回していくことになります。
やはり問題となってくるのがスタミナが240しかないという点です。
スタミナの手動回復はガチャ用の石を砕くか、コーヒーエイドというアイテムを使うことになります。
スタミナに石を割るのは勿体無いので自然回復を待つかアイテムを使うかになります。
アイテムも使い放題って訳ではないので使い渋ってしまうと、ここで数日足止めを喰らうことになってしまいます。
ここで必要レベルを設けてここまでストーリーだけをやってきたプレイヤーに他のコンテンツを触ってもらおうという意図はいいのですが、その場合のレベルデザインとしてはそれこそスタミナ240を使い切るとちょうどレベル30になるくらいであるべきだと思います。
実際には圧倒的に経験値が足りず、多くのプレイヤーが足止めを食らうことになりました。
更に問題だと言われている理由はここを超えるとまた主人公のレベルがどんどん上がっていき、2番目のパレスをクリアするまでレベル制限で足止めされることがなくなるからです。
キャラクターのレベルの上限が主人公のレベルに依存しているため、主人公がレベル30にならないと他のキャラクターが強化できない。
裏を返すと主人公がレベル30になると他のキャラクターのレベルが一気に上げられるようになりミッション報酬が一気に入ってくるので主人公のレベルが上がるという状況が出来上がっていました。
気づかなかっただけでレベル30以外にもレベル制限があるところがあったのかもしれませんが、ここ以外引っかからない程度にここだけ調整をミスっているとしか思えません。
レベル制限を設けるなら1章から2章に進むためとかの方がわかりやすく、次に進むためにレベル上げをしようと諦めがついたと思います。
逆に実際の1章から2章はシームレスに始まってしまったので、1章をクリアした余韻の日常などがありませんでした。
最後に
問題点の部分が一番長くなってしまっていますが、大陸版が先行しているだけあって完成度は高くいいゲームだと思います。
ただ逆に大陸版があることによってかなりの不満を買ってしまっているのも事実なので、運営がどう出るのかは気になるところです。
原神などを触ったことのある身からすると、ガチャの仕様であったり配布量はそこまで悪くはないと思っています。
ただ比較対象があることでおま国感が強くなってしまっています。
厳密には大陸版とグローバル版は現状では別ゲーなので、あちらと寸分狂わず同じじゃないと嫌だっていうのはおかしな話だとも思ったりもします。
しかし、グローバル版は大陸版に追いつくべくハイペースで実装を進めていくので、自ずとガチャの更新が早くなっていきます。
そこに対しての配布量は確かに調整していかないといけないのではないかと思います。
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